…本当の あなたを発見するための針路図 ① pp.30~34
pp.30-34
◎・・・素晴らしい創造原理「引き寄せの法則」を正しく使うために
かつて 一世を風靡した『ザ・シークレット』は、人生を成功に導く 偉大なる秘密として、人生で起きていることは、すべて あなたが引き寄せているのだという「引き寄せの法則」について明かされた本でした。
かのプラトンも ダ・ヴィンチも、シェイクスピアも ガリレオも、ニュートンも ベートーヴェンも、リンカーンも アインシュタインも、世界の 偉人たちはみな、この法則を知っていた というのです。
また、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』(きこ書房)という本も、アンドリュー・カーネギーを はじめとした成功者を研究した 超ロングセラーで、成功を目指す人たちの バイブル的存在になっています。
どちらも「あなたが思っていることが現実となる=思いどおりの人生を送れる」という真実を 私たちに教えてくれた、とても価値ある本です。
しかし この本を知って、私たちは 本当に幸せになれたのでしょうか?
ある人は ポジティブなものを引き寄せようとして、行きすぎたポジティブシンキングに疲れ果ててしまったかもしれません。
あるいは 成功して お金持ちには なれたものの、そのためのストレスで健康を害し、家族や パートナーとの人間関係が犠牲になり、資産の額とは裏腹に、心は 一向に満たされない ということもよく耳にする話です。
せっかく 自分の望んでいたものを 引き寄せたはずなのに、人生が うまくいかなくなってしまうのは どうしてでしょうか?
人は そう簡単には 幸せになれないのでしょうか?
誤解のないように申し上げると、「引き寄せの法則」は、パワフルで 素晴らしい創造原理です。
しかし、パワフルだけに それを誤用してしまうと、思ってもいないものを 引き寄せてしまい、
「こんなはずではなかったのに」という結果を 招いてしまうことにもなりかねません。
つまり、自分が 本当に望む人生を送るためには、「引き寄せの法則」を “正しく”使う 知恵が必要になってくるのです。
◎・・・人間という存在は「多重構造」になっている・・・
それでは、この「引き寄せの法則」を正しく使うには どのようにすればよいのでしょう?
そのためには、私たち人間という存在に対して、もう一歩 深い理解が必要になってきます。
先ほど、「外側=肉体的な世界」「内側=精神的な世界」と説明しましたが、内側の領域には「深さ」があります。
つまり精神的な領域には「階層」があり、人間という存在は、外側から内側に向けての「多重構造」になっているのです。
ちょうど 大きさの違う同心円が重なり、身体の表面から始まって 中心へと至るいくつかの層からできている構造だと考えてください。
5つの同心円が作る5つの層が その主要なものですが、これは 私たちの内側にあって、今現在は隠されている たくさんの宝物を見つけるための 重要な地図でもあります。
このことを理解すると、今まで抱いてきた すべての疑問は、まるで霧が晴れるかのごとく 明らかになってきます。
私たちを 間違いなく幸せな人生へと導く この同心円を、本書では「意識の多重構造マップ(コンシャスネスマップ)」と呼びたいと思います。
人間を 多重的に理解すると、ある重要な事実が見えてきます。
「思考が実現する」なら、その思考が どの深さにあるものなのか が大切ですし、
「あなたに ふさわしいものが引き寄せられる」なら、どの深さにおいて「本当のあなた」とするのか が極めて重要だということです。
そして このことが、どうして引き寄せるだけでは うまくいかないのかを 理解する鍵となります。
私たちは、1976年に引き寄せの法則について学び始め、人が 人生をどのように創造していくのかについて、様々な角度から実験を繰り返してきました。
その結果 わかったことは、この法則を 外側のサークルの層からだけ 表面的に当てはめると、かえって人生に 誤解や混乱が生まれてしまう という悲しい事実です。
「その人が 人生で手に入れているものは、その人の 意識の深さに比例している」という重要な事実に気づいたわけです。
(悟りのシンクロニシティ 2013.市場義人 訳者)pp.30-34
…② (『意識の多重構造マップ』を理解する・・・内側に眠る秘宝の数々)に、つづく